ホメオストレッチの活用法について
当研究所のストレス相談の特徴のひとつは、体からのアプローチとして生理学的リラクセーション法であるホメオストレッチを活用することです。
過剰な緊張状態や疲労でコンディションを崩している場合には、事態を打開する考え方や行動にたどり着けません。
そのような場合には、生理学的・心理学的に効果が確認されているホメオストレッチを面談に併用することで成果を上げやすくなります。ほっとする安らぎの場所を提供することが優先されることも多いのです。
ホメオストレッチにとらわれる弊害
しかし、一方で問題の原因をストレス蓄積に焦点づけてホメオストレッチさえ受けてストレス解消をすればよいと考えると視野が狭くなります。
本来は、他者・集団との関係で、どのように主体性が阻害されているかに気づいて、ストレスをヒントにして、新しい行動に進んでいくことが求められます。
ホメオストレッチを受けることによって苦痛が軽減されて、以前の関わりのままでも生活できると、消極的になるのでは、せっかくの変容のチャンスを逃してしまいます。
ストレスを栄養にして成長していく
私たちは苦難の中で耐えていると、緊張して防衛的になり「自分を変えずに守る」ことを優先します。
その段階を潜り抜けて良い意味で開き直って事態を受け入れて力が抜けたときに変容が始まります。つまり、人間が成長するためには心身のリラクセーションが必須なのです。
ホメオストレッチは主体性を高めることを目指して前向きに生きようとする人の成長を促進させる力があります。
ストレス相談でホメオストレッチを併用するのは、単なる苦痛の軽減や今のやり方を保全するためではないのです。